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ジョジョの実写映画の感想 ネタバレです。

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実写映画化のニュースが流れた時、ネット界隈で「悲報」と嘆く人が続出した「ジョジョの奇妙な冒険」第4部を観てきました。

色々思うところがあり、多分にネタバレを含みますので見てくださる方はご留意ください。
当然の事ですが、僕個人の感想ですのでご了承ください。

僕がどの程度ジョジョに愛着があるのか

ジョジョは熱狂的なファンを持つカルト的な漫画です。そんなファンのカーストがあるならば最下層かもしれませんが、小学校5年生の頃から30年近くリアルタイムで読み続けてきた程度には作品が好きです。

因みに初めてジョジョをジャンプで読んだのは、有名なダイアーさんの「波紋入りの薔薇は痛かろう」の回でした。正直言ってゴッドサイダーとジョジョは絵柄が気持ち悪いと感じていて、どハマりしたのは第2部からでしたが・・・

全体の感想

Twitterを見ていると「ジョジョの映画、意外と良かった」と言うツイートがチラホラ見えて、酷評している人は少ない印象ですが僕の正直な感想は「残念」の一言に尽きます。出演陣は、原作のイメージを再現しようとベストを尽くしたのだと感じましたし、どんなに頑張っても評価されにくい「負け戦」を善戦した感はあります。

その意味では「意外と良かった」は言い得て妙な評価なのかもしれませんが、予想が10点のところが20点と言うだけで残念には変わりないのです。

以下、僕が残念だった点を順に挙げていきますね。

ストーリー(脚本)

まず、この映画はジョジョの原作をある程度知っていないと置いてきぼりになる設定が多数あります。

・何故主人公である仗助はスタンドと言う超能力を持っているのか。
・仗助の父、ジョセフ・ジョースターって誰?
・アンジェロとアクアネックレスの写った写真はどうやって手に入れたのか?
この辺りは原作では丁寧に語られていますが、映画では完全にスルーか、申し訳程度にキーワードが読み上げられるだけです。

そもそも「ディオ」と言うジョジョ作品のキーパーソンを完全に消して進むので色々と歪になるのは致し方ないのかもしれません。

ざっと映画のストーリーをなぞると(ネタバレの極みです)

・押し込み強盗中のアンジェロ(スタンド能力無し)のところに警察(仗助祖父)が駆けつける。
・逃亡中のアンジェロは、突然現れた虹村形兆に矢で撃たれてスタンドに目覚める。
・虹村形兆は、愛だの惹かれ合うだの重力だの時々ポエムを口ずさむ。(スタンド使い同士は引かれ合うをお洒落に言ってるのかも)
・転校2日目の広瀬康一はチャリ通中に昭和の不良からカツアゲに逢うが、通りかかった仗助が髪型をけなされ、キレて撃退する。壊れたはずの自転車を直してもらってびっくり。
・康一が学校に着くと、山岸由花子から手作りの英語の宿題を大量に渡される。由花子が康一に好意を持つような描写もあるが、唐突感がすごい。(出会って2日目だよね?)
・仗助の祖父のちょっと良いエピソード(杜王町を愛してる感)。
・アンジェロのスタンドに操られたチンピラがコンビニ強盗。髪の毛をいじられてキレた仗助に撃退されて逆恨み。
・承太郎現れる。予告編で分かってはいたけれど、中年感がすごい・・・
・康一とぶつかって、ぶちまけそうになるカバンの中身を時を止めてフォロー。
・仗助と邂逅、髪の事でキレた仗助は時止めで回避した承太郎に殴られる。承太郎の帽子が原作通りグニャグニャになる。
・アンジェロ、仗助を狙ってマークする。
・アンジェロのスタンド、瓶に閉じ込められる。
・アンジェロのスタンド、ブランデーに化けて祖父の良平を殺害。
・駆けつけた承太郎と仗助はアンジェロを撃破。(だいたい原作の流れ)
・アンジェロ、あっさりと岩になる。
・祖父の葬儀の時に、離れたところからニヤニヤ顔で見守る形兆を追いかける仗助。(どうやら仏教徒ではないようだ)
・虹村家に到着後、虹村億泰とバトル。(立入禁止の立て看板が異常に大きくて失笑)
・康一、矢にさされて家の中に・・
・億泰、形兆のスタンドに撃たれる(ここは良かった)
・億泰、仗助に治してもらって恩を感じ、康一救出を手伝っちゃう。ここから仗助、原作の口癖「グレート」を連発し始める。
・康一、スタンドに目覚めるもほぼ役に立たず。
・仗助、形兆を撃破。屋敷の上階で怪物化した父親を発見。
・形兆、矢でスタンド使いを増やしていた目的を告白。仗助が父親の家族写真を修復して涙。
・矢を渡せ、やだ、渡せ、やだ・・・のやり取りの最中、急に「シアーハートアタック」が現れて億泰を攻撃。かばった形兆が爆死。(レッチリなどいなかった)
・仗助と億泰がいい感じになる。
・クレジット中、吉良吉影につながる画像がチラホラ出てきて終了でございました。

自分で書き出して見て思いましたが、密度の濃い原作を短時間にまとめ上げるのって大変なんでしょうね。

それを承知で敢えて言えば、今回の映画の中心には「祖父と仗助の絆」みたいなものが据えてあって、そこに時間を割いた結果、「ディオとジョースター家の因縁」という設定を完全に捨てちゃった訳です。

仗助が何故4歳の時に死にかけたのか、いつスタンドに目覚めたのか、何故承太郎はアンジェロの写真を持っていたのか、何故虹村父は怪物になったのか、そもそもあの弓と矢は何なのか・・・祖父の話にフォーカスするよりも、こちらに触れて欲しかったと言うのが正直なところです。

キャスティング

東方仗助:山﨑賢人さん

ご本人も大変な覚悟でのぞまれたのではないかと思います。
ご本人は何も悪くない。それが大前提としてあるのですが、やっぱり悲しいまでの迫力不足。顔立ちが可愛らしいせいでしょうか。
髪の毛をけなされてキレるシーンの度に「子供の演劇を見守る親のような心境」になりました。

あとは、やはりチンチクリン感は最後まで拭えませんでした。
仗助の身長は185cm以上であり、そもそもハーフです。

ジョジョ作品、特に1部から4部はジョースターの血統の男性がいかに体格の良い恵体であるかを説明します。

ここをクリアするには日本人キャストが使えないかもしれませんが、妥協しちゃいけないところだったと思います。

空条承太郎:伊勢谷友介さん

仗助と並んで、キャラクター人気で言えば、それ以上に演じる覚悟が必要だったと思われる承太郎。

これは体格の問題もさることながら、28歳の承太郎が枯れた中年に見えるのが本当に残念でした。

変な例えですが、「キャプテンアメリカ ザ ファーストアベンジャー」でヒョロガリ時代のキャップがそのままキャプテンアメリカのコスチュームを着ているような・・・

最強のスタープラチナの扱いも酷いし、何だかなぁ。

承太郎って3部の設定ありきの4部なので、「女が騒ぐとムカつくんだ」みたいなセリフはどんなテンションで言えばいいのか、難しかっただろうなと思います。

広瀬康一:神木隆之介さん

物語の狂言まわし的なポジションでしたが、キャスティングも演技も結構ありだと思いました。

康一と仗助の身長差があまりないのは致し方ない・・・

虹村形兆:岡田将生さん

個人的にはありのキャスティングでした。
もともと、王子様みたいな綺麗な顔立ちなのでコスプレが似合うのかな?

原作ではアンジェロの独房に現れたり、ドスの効いたセリフを連発したり、もう少し凄みがありますが演技含めて嫌いじゃないです。

虹村億泰:新田真剣佑さん

ことビジュアルで一番違和感を覚えたのが億泰でした。
何と言うか、目がつぶらで顔が可愛らしいんです。

キャラがキャラなんで、「チンピラ」みたいな語り口で因縁をつけたりするんですが、どうにも滑稽でした。

億泰ってもっと汚くて、汗臭そうで、育ちが悪そうじゃないと・・

片桐安十郎:山田孝之さん

原作のアンジェロとは全く別のアンジェロ・・・と考えればまあ良いんじゃないかと思います。

アンジェロって「根っからのゲス」なキャラのはずなんですが、山田孝之さんが基本的に美形なせいか、何とも・・・。

牛乳配達屋のくだりや、祖父を恨む理由(12歳の時に最初に逮捕された)など、知能指数が高いゲスっぷりをもっと出して、もう少し悪人面の方が演じた方が良かったのではないでしょうか。

山田孝之さん好きだけど・・・。

山岸由花子:小松菜奈さん

ありだと思います。可愛いし。

東方朋子:観月ありささん

直ぐキレる沸点の低い母親という設定が無かったこともあり、特筆すべき点はなし。すっかりお母さん役が似合う年齢ですね。

東方良平:國村隼さん

この映画のキーパーソンみたいな扱いになっていた仗助の祖父。
特に何もありません。もっとあっさり退場しても良かったと思いますが、祖父と杉本鈴美との伏線が張られていたり便利なキャラだったんでしょうね。

総括

上でも触れたとおり、残念な映画でした。

あのテラフォーマーズの様に「色々酷すぎて一周回って面白い」みたいなところもなく、キャストもそれなりに頑張っているが故の、誰も幸せになれない残念さを感じています。

もっと言うならば、やはり、大方の懸念通りで実写化するべきではない題材だったのではないでしょうか。

スタンド同士のバトルシーン(CG)の迫力があった、とツイートしている方をチラチラ見ますが、正直アクアネックレス以外は微妙でチープに感じました・・・

特にクレイジーダイヤモンドとスタープラチナは何をやってるのか全然わからない(映画館向きじゃないのかも)。

今回の映画は「第1章」という事ですが、第2章以降はやらない方がいいんじゃないかなと思っております。

もちろん、面白いと感じた方や続編を心待ちになさる方も沢山いらっしゃると思いますし、それ自体は結構な事だと思います。果たして最終的な興行成績はどうなるのでしょうか。

以上です。

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